日本語に活きる中国故事

日本進出を「虎視眈々」と狙う中国企業

中國故事

【日本語に活きる中国故事】日本進出を「虎視眈々」と狙う中国企業

 NHKの『クローズアップ現代』で、「“中国資本”が日本をめざす」と題する番組が放送された。タイトルの「日本進出を虎視眈々と狙う中国企業」は、同番組の解説の一節。急成長によって莫大な資金を手にした中国企業や中国資本が、高い技術力を持ちながら資金ぐりに苦しむ日本の中小企業を狙っているとのこと。

同放送は一昔前の2003年1月8日のものだが、その後も、さまざまな分野でさまざまな形で、中国の日本への浸透は着実に進んでいると言われる。日中友好は確かに大切であるが、同時に、欧米各国に倣って、法整備等によって国益を守る手段を早急に講じなければ、気が付いた時には身動きが取れなくなっているかもしれない。

 ところで、「虎視眈々」ということばは、『易経』頤卦の次の故事に見られる。

【原文】顚頤吉。虎視眈眈、其欲逐逐、无咎。

【書き下し文】顚(さかしま)に頤(やしな)わるるも吉なり。虎視眈眈、其の欲、逐逐(ちくちく)たれば、咎(とが)なし。

【現代語訳】(本来は、上の者が下の者の面倒を見るのであるが、)反対に、上の者が下の者の助けを得て職責を果たすのも吉である。虎視眈々として、自分の道徳を磨こうとする欲望を絶え間なく持ち続ければ、わざわいはない。

 「虎視」とは虎が鋭い目つきで獲物を見ることで、「耽々」は下を見下ろすこと。ここから、じっと機会を狙っているさまを表すようになった。

 日本語の例をもう一つ。

 スウェーデン、連覇へ虎視眈々 あす日本と初戦(日本経済新聞、2022.2.9)

 前回の平昌五輪のカーリング女子で金メダルのスウェーデンが、日本戦を前に、虎視眈々と連覇を狙っているとのこと。結果は、金=英国、銀=日本、銅=スウェーデンで、連覇はならなかった。それにしても、日本代表の「ロコ・ソラーレ(元LS北見)」がまたしても健闘して、日本にカーリング初の銀メダルをもたらした。決勝の英国戦の「もぐもぐタイム」はチョコバーとようかんだったようである。

(瀬戸 2022/2/22執筆)

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